20年以上ゲーム開発の仕事をしてきた中で優秀だと感じる人は、必ず見積もりの精度も高いと感じる事が多かった様に思います
そこで「見積もりの精度の高さとは何か」と「何故見積もりの精度が高いと優秀な人材」と言えるのかを書き出してみようと思います
タスクの細分化ができる
受け持った業務を進めていく為には、先ずどういった作業が必要になるか出していく必要があります。その際に優秀な人は可能な限りタスクの細分化をおこう事ができる様に思われます
タスクの細分化を行う為にはその業務を正確に理解している必要があり、正確に理解する為には必要な工程や技術を理解している必要があります
その為には今までの経験と共に、普段から高い意識でスキルアップに取り組んでいく姿勢が必要であり、その結果を業務に還元できる人材だといえます
タスクの優先度を理解している
昨今のゲーム開発は以前よりも大規模な開発となってきており、よりチームを意識した開発の重要性が求められるようになってきました
そういった環境でのゲーム開発ではどのタスクの優先度を上げる必要があるのかを理解して作業を進める事が非常に重要になります
「このタスクは他の人の作業に影響ないものだから優先度は下げられる」であったり「このタスクの後工程があるからここまでには完了させる必要がある」といった、他の人への影響によってタスクの優先度はつける必要があり、その精度が高い人は自分の業務以外も理解して進められる人材だといえます
見えないタスクも可視化できる
作業タスクと聞くと具体的な開発作業のイメージを持つ人も多いと思われますが、精度の高い見積もりを出す為には見えないタスクの可視化が必要となります
見えないタスクとはどういったタスクか
- 管理するための時間
→自分のスケジュールなどやリーダーならメンバーの管理業務など - 関係者とのすり合わせの為の時間
→実装における個人単位のすり合わせやパート間のすり合わせなど - 共有化のための資料などの作成時間
→関係者に機能伝える為の資料化や説明のためのプレゼン資料など - その他業務時間を割かないといけない状況全般
こういったものは一見すると分かりにくく1つ1つは数時間程度の為見落としがちですが、長い開発期間の中で蓄積した場合思っている以上に時間を割いている事が多々あります
その事を理解した上でタスクとして時間を計上する事ができる人は正確な見積もりのできる人材となります
想定外が起きても柔軟に対応できる
仕事としてゲーム開発を行う以上は必ず最初にスケジュールを決める必要があります。ただスケジュール通りに進まないのもまたゲーム開発ではよくある事になります
スケジュール通りに進まない原因は色々とありますが、基本的には想定外の出来事に対して対処できない状態だと思われます
想定外の状況でも柔軟に対処できる人と崩れてしまう人の違いは何かというと、最初にたてたスケジュールの見積もりの精度による事が多い様に思われます
柔軟に対処する為には想定外は起こるものと考え、あらかじめ見積もりにバッファを含めておく必要があります。また普段の作業を可能な限りまいてバッファを貯めていく事を意識して進める事ができています
この様に想定外は起こるものと捉えて、常に吸収できる意識を持って進められる人こそ優秀な人材だといえます
まとめ
優秀な人たちはこれらの要素を理解した上で最初の「見積もり」を出す事ができる為、結果的に「見積もりの精度の高い人」は優秀な人材と言えると思われます
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